書籍・雑誌

11月の新刊

タイトルの通り11月に買った新刊本です。


『のだめカンタービレ』23巻・二ノ宮知子
本編としては最終巻にあたる巻。

どうやら、コミックスはこの後オフサイドストーリーの巻が続くようです。
この巻の内容としては、広がったのだめワールドが収まるところに収まった話でした。
予想外の展開はなかったけれど、見事な終わり方だったと思います。
きっと、作品って、生みの苦しさよりも、終わらせる方が難しいと思うんです。
無事に終わらせた二ノ宮先生に感謝。


『よつばと!』9巻・あずまきよひこ

夏休みの初日から始まったこの物語も9巻では秋。
第59話にあった日付を見ると10月10日あたりの話がおさめられていたようです。

何事も新鮮な感動で受け入れていく主人公の幼児・よつば。
彼女の見る景色は私にとっては懐かしく見えたり、初めて見る光景だったりします。
今回も、よつばのお陰で色々な発見をさせてもらいました。


厳密には12月1日発売の新刊らしいけど、書店には11月28日に並んでいた本。
しゃばけシリーズの最新文庫『ちんぷんかん』畠中恵

この巻から友人が掲載雑誌のコピー送ってくれるようになりました。
だから読み返すのは久しぶりです。
それにしても年末は、しゃばけの文庫本の最新巻を読む。
これ、定番になって参りました。

本の感想ですが、文庫の表題作になっている『ちんぷんかん』
雑誌掲載時に寛朝様のアップの挿絵があったのが、文庫ではなくなっているのが寂しかった。
……ええ、私、寛朝様がご贔屓なんです。
『ちんぷんかん』は若だんなたちは脇役の話ですが、私は好きな話。
これからしばらく通勤のお供にする予定です。


今月は他にも印象に残っている本がありますが、とりあえず、この辺にて……。

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『ねこの肉球うらない』

今日、地下鉄の吊り広告で見かけ、気になってしまった本。

『ねこの肉球うらない』
宮岸洋明/著
出版社名 徳間書店
出版年月 2009年10月

http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032326264&Action_id=121&Sza_id=A0

猫を飼っていない自分が今読んでも役に立ちそうもない……、
そう思ったんだけど、気になってしょうがない。
当たっているのかな〜?
気になる。

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『こいしり』

畠中恵の『こいしり』(文藝春秋)読了。
単行本の発売に気づき、図書館に予約を入れて半年。
ようやく、読むことができました。
この本、2007年に文藝春秋から出た『まんまこと』の続きでした。

主人公は、町名主の跡取り息子の麻之助。
奉行所で解決する程ではない町の揉め事の解決や相談役を任されているのが町名主。
あることがきっかけで道楽息子に転じた麻之助ですが、根は真面目で優しい男。
自分と同じく町名主の跡取り息子の清十郎、同心見習い中の吉五郎。
幼馴染みの仲間と共に持ち込まれた揉め事、相談事を解決していくというシリーズ。
今回は、前巻で決まった主人公の縁組、その祝言当日から物語は始まっていました。

この作品、前巻から感じていたことですが、私の読んだ畠中作品の中で一番大人感を感じるシリーズかも?
『しゃばけ』シリーズはもちろん大好き。
だけど、少しだけ歯がゆさを感じることがあるんです。
それは、主人公の若だんなが周りから庇護される立場にある物語だから……。
こちらのシリーズの主人公は、力強さは無いものの、自分から動く行動力があります。
キャラクターの魅力だと『しゃばけ』の方が好きだけど、麻之助の物語の方が話としては好きかな。
それにオチはどれも無事問題解決で終わってるけど、そこまでの経緯の中に人生の苦味も描かれてましたしね。

今回も図書館から単行本を借りて読みましたが、いずれ文庫本を蔵書して、何度も読み返していきたいと思っています。

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『落照の獄』(十二国記)

先月発売したyomyom12号(新潮社)に掲載されていた小野不由美『十二国記』新作の『落照の獄』
この作品を読んで以来、わだかまっていたものを書いちゃいます。
未読の方、ゴメンなさい。


今回の作品は、柳国の司法官・瑛庚を主人公にした番外編的な短編でした。
人を裁くことの難しさ、死刑制度について考えさせられる物語でした。

そう、作品としては考えさせられることもある良品だったと思います。
だけど……。

この作品を『十二国記』で書く必要があったのだろうか?
その疑問が読後続いているんです。

たぶん、私のような読者は『十二国記』の新作と打たれていなかったら、読まなかったと思う。
だから『十二国記』として書いてもらって良かったのかもしれない。
でも、『十二国記』ファントしては、柳国の話よりも戴国のその後が気になるんです。
李斎と共に旅立った泰麒。彼のその後が知りたい。

『十二国記』の登場人物達は仙籍を持ち不老長寿ですけどね。
読者も作者も年を取るんです。
泰麒たちが旅立った『黄昏の岸 暁の天』が発行されたのは2001年。
あれから8年の月日が経ちました。

せめて、今回の新作が今までに出てきていた登場人物にまつわる話だったら素直に楽しめたと思います。
今回の作品は、ちょっとばかりテーマも重く、果たして『十二国記』として書くべき話だったのだろうか? そう思ってしまったもので……。

そろそろ、続きの話を発表してくださいませんか?
もしくは、同じ番外編でもこれまでに出てきた主要キャラクターのオフサイドストーリーにしていただけないかと……。
さすがに8年の月日、読者としては待つのに疲れてきました。

せめて、あと何年待てば良いのか、教えて欲し〜い!!

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ケロロ軍曹のブックカバー

昨日、ポストを覗いたら、角川書店の夏の文庫フェアの景品、フェルメールのブックカバーが届いていました。

今年は6月の段階でガンダムのブックカバーに応募。
それは7月の末頃に届きました。

その時、1冊応募申し込み権利が残っていました。
そして、8月に2冊の新刊を購入。
2冊でブックカバーの応募が出来るため、今度はケロロ軍曹のブックカバーに応募。

今年は1冊分あまっちゃうな〜と思っていたら、友人から応募権利を1冊譲ってもらえました。
そこで、今度はフェルメールのブックカバーに応募しました。

ガンダムは届いた。フェルメールも届いた。
でも、間に応募したケロロ軍曹は?

ケロロ軍曹ブックカバー、まだ届いていません。
いつ、届くのかな〜?
どこかで迷子になっていなければいいけど……。

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『十二国記』の新作

9月22日発売の『yomyom』12号に、小野不由美さんの『十二国記』の新作が掲載されるとのこと。
ネット友達から連絡が入り、小踊りしてました。
その最中に夫が部屋から出てきたので、早速、情報を伝えました。

すると、夫の放った一言。
「泰麒たち、もう何年間、海の上、飛んでるんだろう?」
た、確かに……。

おそらく、今回も短編なんだろうな〜。
泰国の情勢がわかるのは、遥か先になるんだろうか?
本当、悩ましい。

小野先生、どうか、『十二国記』を『グインサーガ』状態にはしないでくださいね。
必ず、完結させてくださいね。

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『日本沈没』

映画があまりにも有名で、読んだような気になっていた原作本にチャレンジ第2弾!
(第1弾は『八甲田山死の彷徨』)
小松左京の『日本沈没』上下(小学館文庫)を読みました。

通勤時間に読もうと思って借りてきた本。
電車の乗り換えが数分ごとにあるため、一気に読めなくて、手こずりました。
でも、手こずった理由はそれだけではなかったかもしれない。
文章の重みがすごくて、深さこある内容だったことも大きく影響したと思います。
改めて、小松左京の偉大さに気づかされました。


物語の粗筋は、73年の映画と06年にクサナギ君主演の映画が公開されているから省きます。
それに73年にテレビドラマも放映されてましたしね……。

ただ、06年版映画だけを観ている人は要注意かと……。
かなり原作をアレンジした映画になっていたようですから。
ネタ晴らしをしちゃえば、06年版映画、クサナギくんが演じた小野寺が自己犠牲となり日本は沈没しないで済んでいます。
73年版の映画&ドラマでは、それぞれ脚色はあったとは思うけど、原作通り日本は沈没してますからね。

さて、原作を読んだ感想。


まず、医療ドラマを見ている様な感じを受けました。
癌に冒されている患者さんを治療している様な感じを受けました。

日本国民をひとりでも多く救いたい。
しかし、その間に数百万単位の人たちが、地震や津波で亡くなっていきます。
その人たちにも人生があり、家族や友人達がいました。
そこに悲劇があります。
だけど、数多くの人たちを生かすためには、非情であろうとも前進していく。
冒されてしまった部位を手術で切り取り、多くの部分を生かしていく様な形で……。
それ故、医療ドラマを見ている様な感じがしたんだと思います。


次に感じたことは『プロジェクトX』の様な感じ。

73年版の映画せいでしょうか?
ヒーローたちが日本を救っていった様な記憶を持っていました。
潜水艦の操縦士小野寺は藤岡弘が演じてたし、山本総理は丹波哲郎が演じていたから。
カリスマ性のある人物達が日本を率いていた印象を受けていたんです。

でも、原作を読んだら違いました。
小野寺も山本総理も普通の人。
中でも山本総理は自分自身の力の無さを悟っているような人物。
時の流れで総理の座についた、そんな感じがする人物でした。

しかし、日本列島が、日本国民が危急存亡の危機を迎えた時、普通の人たちが懸命に動く。
カリスマ性が無くとも、実力のある人物を適所適材に配置し、動きやすい状態にしておく。
それだけで、何千万人もの日本人を海外に逃がしていける。

SFや、パニックものの物語として読める本ですが、危機管理の例えとしても読める内容でした。


しかし、同時に感じたこと。
この原作が発表され、映画やドラマが公開された73年という時代。
それは戦後の記憶が生々しい時代だったんですね。
この作品は、終戦から28年しか経っていない時期に書かれた物語です。

だから、人々には戦後の混乱期の記憶があった。
日本が“0”からスタートして高度成長期を迎えたことを肌で感じていた人達。
時代を開拓してきた、そういう自負心を持った人たちが前線で働いていた時代。

対して、今の自分たちはどうだろうと考えてしまいました。
白紙の上に色を乗せることより、薄い色がついている紙の上に何色を乗せれば求める色が発色するのか考えるのが上手い世代。
だから、全く予想できたい事態に対しては脆弱かもしれない。
そんな気持ちに襲われました。


今から35年以上前に発表された物語。
だからこそ、今読んで発見できることもある。
そんな感じを受けた上下巻でした。

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付録ではなく中身で勝負

28日の朝日新聞投書欄に21才の女子大生の投書が掲載されてました。


『付録頼みの女性誌に魅力なし』
どの女性ファッション誌にも付録がついていて、その付録がわずらわしくて、最近は雑誌自体を買わなくなったという意見でした。


ファッション誌に興味がないため疎いのですが、最近は付録が付くのが当たり前になっている様ですね。
定期刊行物では無いようですが、特定のブランドの秋冬コレクションを載せた雑誌が、驚異の売り上げを伸ばしているというニュースを最近見た記憶があります。
ビンポイントを突いた企画の勝利にも見えましたが、売り上げの原因のひとつに、そのブランドとコラボした限定エコバックの付録も影響しているとか?

似た様な現象は漫画雑誌でも起こっています。
実際、付録目当てで雑誌に手を出したおバカさんがここにおります。

付録と言うのは確かに魅力。
子供の頃、『りぼん』を友達から借りて読んでました。
中身を読ませてもらっているのに、買っている子がちょっぴり羨ましかったです。
陸奥A子のイラスト入りの紙グッズの付録。
これは回し読み読者には手に入らない憧れの物だったから。

雑誌の付録は新たな顧客を集めるのに有効な手段だと思います。
しかし、常連のお客にとっては、必ずしも嬉しいものではない。

ここ数年、角川書店の『Newtype』を買い続けてきました。
アニメの情報を入手するのに便利な本だったから。
読み慣れていたから、連載記事にも愛着がありましたしね。
だけど、7月に発売した号は買わずに済ませました。
原因は付録。
その号に『エヴァンゲリヲン破』に初登場したキャラクターのフィギュアが付いていたからです。
そのキャラクターが嫌いだった訳ではありません。
ただ、フィギュアに興味が無いから付録を捨てることになる。
それが面倒でした。
それ以上に、その付録の為に通常より定価が200円程高いことに腹をたてたんです。
同じ値段なら買いました。
だけど、捨てる付録の為に200円払うのが馬鹿馬鹿しくなったんです。

付録付きと付いてないもの、それを選択する自由を読者に与えて欲しい。
コミックスに付録付きの限定本、何も付いてない通常版があるように、選ぶ権利を読者に返して欲しい。

雑誌は中身が命じゃないの。
中身を気に入り買っている読者がいることを忘れないで欲しい。
付録の為に定価を上げる場合は定価の一割程度で抑えて欲しい。
定価を3割増する付録は間違ってます。
そういう景品は誌上通販で、欲しい人だけのサービスにしてくださいよ。

さて、この投書主、もうひとつ、付録によるデメリットを上げていました。
付録が付いたことで雑誌がビニール詰めされ、中身を見ることが出来なくなった。
だから、中を確認して買うことが出来なくなったと……。

中身を確認する=立ち読み。
本屋にとっては、立ち読みされると本が痛むため、迷惑な客だと思うことでしょう。
返本される出版社にとっても嬉しくない行為でしょう。
だけど、中を見て、この本は欲しい、そう思って買ってくれていたお客さんたちによって、日本の出版文化は支えられてきたかもしれない。

出版不況。
様々な要因が重なって続いているんだと思います。
その中には、立ち読みが出来なくなったこと、これも大きな影響を与えてないかしら?

本屋の雑誌売り場は待ち合わせの暇つぶし場所に最適でした。
今は携帯電話のお陰で、待ち合わせでイラつくことも減りました。
何よりも携帯電話自体で暇もつぶせるようになった。
だけど、立ち読みも魅力だと思うんですよ。
雑誌の立ち読み再開によって、本を読む人口を取り戻せないかな〜?

おまけをメインにするのではなく、中身で勝負して欲しい。
投書に便乗して、最近考えていたことをまとめてみた次第。

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『ひとつ灯せ〜大江戸怪奇譚〜』

読書感想日記。

今回は友人がブログで紹介していた本。
彼女の紹介文に心を惹かれて読んだ本です。

宇江佐真理『ひとつ灯せ〜大江戸怪奇譚〜』(徳間書店)


料理茶屋の平野屋を息子に代譲りし隠居した清兵衞。
それまで店一筋に打ち込んできた反動か、清兵衞は燃え尽きた様に気力も体も衰えてしまう。
命運は少ない、そう感じた清兵衞は死に脅えるようになった。
だが、見舞いに幼なじみの甚助が来た時から、生き返った様に元気になれた。
清兵衞は、見舞いの際に甚助が奇妙な行動を行ったこと、それが死神を追い払う行動だった様に感じていた。
礼を兼ねて甚助の元を訪れた清兵衞は死を恐怖していることを相談する。
すると、甚助は怖い話をたくさん聞いているうちに、死の恐怖は無くなると言う。
そして、甚助が仲間と共に行っている怪談話の会に清兵衞を誘う……。


物語は、8話の短編仕立てになっていて、毎回、怪談話を聞く会があり、そこで語られた怪奇譚から発展する様な形で、清兵が体験する不思議で怖い話を描いていく手法。

怪談話で語られる物語、清兵衞自身が体験してしまう事件。
いずれもグロテスクな怖さはない物語でした。
だけど、読み終えた後に、背筋をスーッと何かが走っていく様な怖さがありました。

巻末に参考図書として、木原浩勝&中山市朗の『新耳袋第六夜』が挙げられていました。
内心、「どれが参考になったの?」って思いましたが、これだけは言えます。
怖さが似ている。

『新耳袋』には、絵にできる怖い話もありました。
が、どう怖いのか説明しづらい怖い話もあったんです。
その後者の怖さと似た怖さが、この小説には漂っていました。

と言っても、読めない怖さじゃないんです。
読んでいる時は普通に江戸を舞台にした物語として楽しめる。
だけど、読み終えて本を閉じた後に、ふわ〜っと怖さに気づく……。
そんな小説でした。

そして、この話の本当の怖さ。
それは怪異事件より、人の業の方が怖い。
そういう怖さの話でした。
でもね、後味は良いんですよ。


この本、まだ文庫落ちしてないのかな?
単行本が出てから3年経つようだから、そろそろ文庫化するのかな?
今回も図書館で借りて読みましたが、文庫化したら手元に置きたい本だと思いました。
怖い話が苦手じゃない方だったら一読の価値有り。
特に寝苦しい真夏の夜には、打って付けの一冊でした。

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『八甲田山死の彷徨』

最近、ナイトキャップ代わりに、携帯にダウンロードしたWikiの記事を読んでます。
最近、読んだのは『八甲田山雪中行軍遭難事故』
読み耽っているうちに無性に新田次郎の『八甲田山死の彷徨』が読みたくなって……。
図書館から借りて来ました。

……実は今まで未読でした……。
映画の原作になった本ですから、内容は知ってるつもりだったけど……。


さて、地元の図書館には何バターンかの『八甲田山死の彷徨』があったようです。
ただ、今すぐ借りられる本は機械書庫に保管されているものだけ。
そこで司書さんにお願いして出していただきました。

ビックリ!
昭和46年に出た単行本の初版本でした。
隅々を見回すと寄贈本と判も押されてました。

さらに驚いたのは定価が520円だったこと。
今、店頭で売られている文庫版も500円ぐらいだったと思う。
文庫で500円でも安いと思っていたんですが、35年前は単行本も500円だったんだな〜。
如何に本の値段が値上がりしたか、改めて実感しました。


さて、内容ですが、有名な作品なので省きます。
けど、バチ当たりなことを言ってしまうと、Wikiで読んだ実録の方が読んでいて怖かった。

小説では遭難した青森の神田隊の話は全体の1/3ぐらい。
2/3は成功した徳島率いる弘前隊の苦闘が描かれていました。
神田隊の遭難が、こと細かに描かれていた映画の『八甲田山』の方が怖かったかも……。


さて、この本と一緒に、山下康博著『指揮官の決断』という本も借りてきました。
山下氏は青森で社員研修の仕事をなされている方。
その方が企業組織論として八甲田山での青森隊と、弘前隊について記している本。

企業組織論について書かれた本だけど借りた理由。
『八甲田山死の彷徨』はノンフィクション的な感じがしますが、実はフィクション。
神田大尉のモデルは神成大尉。徳島大尉は福島大尉。
このように名前を変えているだけでなく、物語として盛り上がるような創作も入っています。
本当に起きたことも知りたかったので読み比べてみました。

事前にWikiで知った知識もありましたが、わかりやすく書かれていた本でした。

また、映画で三國連太郎が演じていた諸悪の根元扱いされた少佐。
この方にも光が当てられてました。
新田次郎の作品や映画では、こいつさえいなければって感じで描かれていました。
しかし、『指揮官の決断』を読むと、違った見方ができる様になりました。
この本によって、貶められた名誉が挽回されるといいな〜と感じました。

それから、日露戦争を前に当時どれ程ロシアの脅威を感じていたのか、理解できました。
冬の八甲田山を越えたかった理由も納得しました。


それにしても、八甲田山遭難事件。
少し調べてみただけですが、自分的には色々な発見もできました。

もしかしたら、日本における災害救助犬の走りって、八甲田山だったのかもしれない。
遭難者の捜索のため、セントバーナードを貸した人がいたようなんです。
ただし、役に立たなかったそうですが……。
その後、アイヌの人と猟犬を招き、捜索に当たらせた様です。
こちらは、多くの遭難者の遺体を発見してくれたそうです。


最後に。
これらの本、夏場だから読めたような気がします。
冬だったら、意気地のない私には絶対に読むことのできない作品でした。

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