七夕ミステリー『QED 竹取伝説』
明日は7月7日、七夕ですね~。
そんな訳で、七夕にまつわるミステリーなどご紹介。
と言っても、厳密には織姫伝説にまつわるミステリーって言うべきかな?
この七夕の織姫なんですが、日本では棚機津女(たなばたつめ)として捉えられているそうです。
その棚機津女ですが“神の一夜妻”という存在だったとか?
この“神の一夜妻”を題材にしているミステリー作品がふたつほどあるんです。
ひとつが、京極夏彦の『絡新婦の理』(講談社)。
物語の主軸ではないんですが、話の後半で、この“神の一夜妻”について、京極堂が語っているシーンがありました。
同じように“神の一夜妻”について語られた作品がもうひとつあります。
高田崇史の『QED 竹取伝説』(講談社)です。
実は、“神の一夜妻”についての説明はほぼ同じなんですが、この2作品を読み比べてみると、全く違った形で見えてくるんですよ。
私の感触では、『絡新婦の理』で京極堂が語ってくれた“神の一夜妻”は、女性に拒否権があり、男性が望んでも女が応じてくれるとは限らない存在、そんな感じで描かれていたと思うんです。
つまり、男にとって、一夜しか妻になってもらえない女性。
反して『QED 竹取伝説』でタタル君が語った“神の一夜妻”は一夜しか男に応じてもらえない女として描かれている感じがしました。
正直、先に『絡新婦の理』を読んでましたし、女性としては京極堂の読み解きの方が嬉しかったです。
まさに言祝いでもらったって感じです。
それだけに、後で読んだ『QED 竹取伝説』の方は、解説するタタル君に対して、「そう被害者意識で見なくたっていいじゃん」って気分になりました。
何だか、呪いをかけられたような解説でした。
まっ、こんなことを書いちゃうと、『QED 竹取伝説』を読む気をなくしちゃう人を増やしちゃうよね。
でも、できれば、読み比べてみて欲しいなって思うんです。
と言うのは、同じ事象であっても、その捉え方によって、呪いにも言祝ぎにもなるって好例だと思うんです。
これって“神の一夜妻”だけじゃないと思います。
同じ物事でも、どう眺めるかによって、嬉しいことにも嫌な思い出にもなることって多いです。
だったら、良い捉え方した方が得じゃないかな?
この2冊のお陰で、そんなことを考えることができたんですよ。
もっとも、両方とも読んでいないって人には、後味を考えて『QED 竹取伝説』から読むことを奨めますけどね。
それにね、『絡新婦の理』は満開の桜の中で話が集結してますから、今、読み返さなくてもいいと思います。
対して『QED 竹取伝説』は、真冬に起こった事件から物語が始まっているけど、物語に主に描かれているのは七夕なんです。
まさに今の時期に読むのが一番じゃないかな。
そうそう、この日記の冒頭に書いた“棚機津女”の説明。
これ、『QED 竹取伝説』に書かれていた説明をパクってます。
だから、詳しく知りたかったら、本編の方を読んでみてください。
あれこれとタタル君がウンチクを語ってくれてますしね。
さて、今年の七夕は星が見える夜になるのかしら?
できれば、夏の大三角形が見える夜空になって欲しいな~。
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